ねもとです。
現在関東ではスギ・イネ・ブタクサ・ヨモギ・カナムグラあたりの花粉が飛んでいるようです。花粉症の症状はくしゃみ鼻水だけでなくだるさや頭痛など生活に支障をきたす場合もあるのでツラいですよね。
年中何かしらの花粉が飛んでいるわけですが、お家の中で症状を抑えるには、室内に花粉を持ち込まないことが重要。玄関で服をはたいてから入る、洗濯物は室内干しなどの対策をされている方も多いと思いますが、住まいの「24時間換気」も重要な役割を果たしています。
2003年7月15日、改正建築基準法が施工され、水廻りのみならず全ての居室で24時間換気が義務となりました。
その背景としてそれまでの日本の住宅は低気密で、よく言えば風通しのいい構造であちこちから空気が出入りできる状態でした。時代とともに住宅の高気密化が進み、化学物質を発散する建材や内装材の使用でシックハウス症候群(のどの痛み、せきやくしゃみetc.)が社会問題となりました。
住宅が進化を遂げ意図的な換気が必要になり、この法改正により着工する全ての住宅に24時間換気システムの導入が義務付けされ2時間に1回、家中の空気が新鮮な空気に入れ替わるようになっています。
まず、24時間換気システムには3種類あります。
・第一種換気:給気と排気とも換気扇などの機械で強制的に行う
・第二種換気:給気のみ機械で行い、排気は排気口から自然に排気する
・第三種換気:排気のみ機械で行い、給気は給気口から自然に給気する
このうち住宅の換気システムとして採用されるのは、第一種と第三種。
システム上、ダクト式・ダクトレス式の選択も求められます。
・ダクト式:天井裏に空気の通り道として配管(ダクト)を這わせる。
→クリーンゾーンとダーティーゾンを明確に分けることができる。ただし、配管分天井が下がる可能性がある/専門業者によるダクトの設計、工事費がかかる/ダクト内は手の届く範囲のみ掃除可能
・ダクトレス式:配管不要でコスト削減が図れる。
→ダクトの掃除不要で、設計施工が容易。24時間つけっぱなしでも月々の電気代は数百円程度。ただし、ダクトがない分どのように空気が動いているのか、家全体がまんべんなく換気出来ているかの判断が難しい
最近はお客様よりご指定いただくことも増えた換気システムですがどれを選べば正解ということはなくいずれにもメリットデメリットがあります。考え方や住環境、コストなど、お悩みの方は、総合的にご判断いただければと思います。
弊社で標準仕様としているのはダクトレスの第三種換気です。
都心の家づくりは街づくりの観点から高さ制限など法規制が厳しく、ダクトを使う分の懐を取れない(取ることができても居室が圧迫される)こと、長い目で見たときダクト内の掃除が行き届かないことへの懸念、全体のコストバランス、メンテナンス性といった理由が挙げられます。
狭小住宅や狭小変形地での家づくり、コロナ禍以前からの地代高騰、それらを含む「地域柄」という点でもお勧めしている次第です。
さてさて、一番はじめに書いた花粉と換気の関係ですが、
各居室の「給気口」のフィルターは花粉もキャッチしてくれる高性能フィルターに変更することができます。
ネット通販でフィルターだけ購入することもでき、【花粉フィルター 換気】で検索すると出てきます。現状ついているフィルター(↑白いスポンジ状の輪っか)のサイズを測り、適合するサイズのものを購入してください。ちなみに、フィルターは給気により真っ黒になるため3か月に1度水で揉み洗い(汚れがひどい場合は中性洗剤をつけてる)してぎゅっと絞り再度取り付けてください。
掃除しないまま使い続けると、目には見えないものの汚れた空気が室内に入ってきてしまいます。ホコリはカビやダニの温床となりアレルギーの元にもなり得ますのでご注意ください!
何度かこのブログでもご紹介していますが、トイレやお風呂、キッチンの換気扇に市販の不織布製フィルターを貼り付けてのご使用は推奨いたしません。
設備が汚れず掃除の手間が省ける点は最大のメリットですが、十分な換気量がとれず、機械に負荷がかかり火災の原因にも繋がります。気づいたらササッと拭く、たった5秒のお掃除をこまめに行っていただく方が安全で、設備が長持ちします。
「換気システムがずっと働いているということは、窓は開けない方がいいってこと?」というご質問を時々いただきますが、窓を開けられる時期はぜひ開けてください。
24時間換気は真冬や台風の時といった窓を開けられない時でもきちんと空気を入れ替えて良い室内環境を保つ役割を果たしています。
給気と排気の出入り口を明確に、より効率よく換気するには「気密性」が重要ですが、それはまた次回以降に。。!
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株式会社源工務店
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